マスク戦争勃発?なぜアメリカ人はマスクを嫌がるのか
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男性に強い抵抗感
マスクを着けた感想を聞くと、息がしづらい、眼鏡が曇る、顔に自分の吐いた息があたるなど、やはり不快だという人が多い。コミュニケーションを取りづらいとの声も聞かれる。
「人間のアイデンティティーにとって、顔以上に重要なものはない」とオレンジ郡在住のグレッグ・リップフォードさん(61)は話す。「相手の顔が見えないと、その人と一緒にいる気がしない。人とのつながりが薄くなってしまう気がするので、一刻も早くマスクを付ける必要がなくなって欲しい」
男性の方がマスクに対して抵抗感が強いとの調査もある。マスクをするのに、「恥ずかしい」「ダサい」「弱さを示す」などの印象を持っているという。
アメリカでは日本に比べて、男性が「たくましさ」を重視する傾向がある。男は筋骨隆々であるべき、トートバッグや小さなバッグを持つのは格好悪いなどの偏見を持つ男性にとっては、マスクも同じように「女性的」だと映る。
ドナルド・トランプ大統領が断固としてマスクを付けないのも、弱々しく見えるのを嫌がるからだと言われている。
男性の方がコロナで重症化しやすいというデータもある中、男性のマスク着用率が低いのは皮肉である。
しかし、染み付いた習慣や美徳は、なかなか変えられない。筆者もアメリカに住んで15年以上になるが、いまだに家の中で靴を履いて生活するのには抵抗感があるのと同じだろう。
たかがマスクなのに、とは簡単に言えない背景があるのだ。
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https://www.jiji.com/jc/v4?id=usashimura200680001
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