日本経済にこれまでにない異変が生じている。岸田文雄首相は訪問先のニューヨークで「日本経済が新たなステージへと移行する変化が出ている」とポジティブな発言を行ったが、現実には、物価上昇と不景気が共存する、いわゆるスタグフレーションである可能性が高い。岸田政権は秋の臨時国会で大型の景気対策を策定する見通しだが、現状認識を誤って政策を立案した場合、今後の日本経済に致命的な影響を与えることもあり得る
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こうした状況を一変させたのがコロナ危機である。
タクシー運転手が最も分かりやすいケースだが、賃金が安く、労働条件が悪い職場の労働者たちは、コロナ危機をきっかけに一斉に退職し、就業者数が急減した。
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タクシーのみならず、同じ現象は配送や建設作業、店舗などあらゆる職場において観察されており、一方、若年層はもともと条件の悪い職場での就業を希望しないため、人手不足が一気に深刻化している。例えばタクシー運転手はここ数年で約2割減少したが、この減り方は、到底、人口減少で説明できるものではない。
労働者が職場に戻らず、深刻な人手不足になるという問題は、コロナ発生当初にはまったく想定されていなかった。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/a9523524e48effbb41f7ce2a94862146b488a6ee
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