政府、公務員法「廃案」へ急転換 定年延長見直し、波紋も
国家公務員の定年を引き上げる国家公務員法改正案について、政府・与党は22日、今国会で廃案とする方向で検討に入った。新型コロナウイルス感染拡大に伴う民間の雇用悪化を受け、「官優遇」批判が高まりかねないためだ。ただ、唐突な方針転換は与野党に波紋を広げている。
(略)
定年延長は首相が掲げる「全世代型社会保障改革」の一環で、民間企業にも波及させる狙いだった。しかし、首相は新型コロナ対応で後手との批判を受け、支持率が下落していることなどを考慮して判断したとみられる。
一方、今回の「朝令暮改」は、官公労の支持を受ける立憲民主党をけん制するとともに、黒川弘務・前東京高検検事長の賭けマージャン問題など一連の混乱をリセットする思惑もありそうだ。
立憲、国民民主両党は、検察幹部の定年延長規定を批判する一方、一般公務員の定年延長には賛成の立場。検察庁法改正案に反対した野党への「首相の意趣返し」(野党中堅)との見方もある。国民中堅は「揺さぶりというよりも嫌がらせだ」と不快感を示した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052201102&g=pol
続きを読む